日本時間の6月7日(火)午前2時よりAppleの開発者向けカンファレンスWWDC 2011が開催されました。年に一度のビックイベント。病気療養中のスティーブ・ジョブスCEOらが基調講演を行いました。
今回の基調講演では、以下の発表が行われました。
WWDC2011の基調講演の詳細は以下のサイトで確認できます。
で、今回の基調講演で大きな柱と思われたのは以下の2つのキーワード。
- ・コミュニケーション
- ・クラウド
この2つのキーワードから真っ先に連想されるものと言えば、SNSの覇者Facebookではないでしょうか。これまでせっせと築き上げてきたApple帝国のさらなる強化と考えても良さそうですが、やはり会員数6億を誇るFacebookへの挑戦とも受け取れます。
いずれにせよ、この世の中では、現在、人々の生活の中で個々における基点となる「何か」、その「何か」の座を巡って、Appleを始めとするFacebook、Google、Microsoftなど世界の巨大IT企業がありとあらゆる戦略を掲げて熾烈な争いを繰り広げています。それは、われわれにとって身近なツールになることであり、存在となることだと考えられます。
今年に入ってから、遅ればせながらFacebookを始めました。自分のニュースフィードに次から次へと情報が入ってきます。自分の行った行動が次から次へと記録されていきます。そして、そこらからコミュニケーションが次から次へと広がって行きます。この新しい体験に未来を感じました。インターネット上に自分の基地・基点みたいなものがあると驚くほど便利だね!!とまざまざと思わされました。
そして、Appleが目指すのもまさにこれだなと感じました!
今回発表のあったTwitterとの連携、Nortification Center、iMessage、Mac Mailの改良、AirDropそしてiCloud。すべてこれを実現するための機能となりえます。
現時点でiOSユーザーは2億ということで、まだまだFacebookの牙城には迫りきれていませんが、今後それぞれのプラットフォームへの囲い込み競争はますます激しくなることでしょう。Googleだって、Microsoftだって今後何を仕掛けてくるかわかりません。
そして、最終的に勝ち残ったいくつかのプラットフォーム上でのコミュニケーションが当たり前のこととなり、われわれの日常生活もこうしたプラットフォームを前提として成り立っていくものと思われます。
そのような世の中になると、一般的なベンダーもこれらの巨大企業の作り上げた世界に組み込まれることになるでしょう。もはやWWW上でサービスを展開するよりも、これらの企業のプラットフォーム内で企業活動を行う方がよっぽど理に適うという時代になるでしょう。
今回の発表においても、サードパーティ向けに「iCloud Storage API」を公開し、iCloud対応のアプリの開発ができるようにしてきたのも、この流れではないでしょうか。
「コミュニケーション」「クラウド」、この2つのキーワードは、世の中を大きく変えようとしているのかもしれません。がんばって取り残されないように!そんなことを思った次第です。
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