Windows(Windows 7)環境でSassを使う機会があり、Sassをインストールしました。SassをインストールするにはRubyが必要です。Rubyのインストール方法はMacと異なる部分が多いので、RubyのインストールからSassのインストールまでの一連の流れをまとめておきます。
目次
はじめに
Sassはプログラミング言語の「Ruby」で実装されており、Sassを使用するにはRubyの環境が必要です。なので、お使いの環境にRubyがインストールされていなければ、事前にインストールしておく必要があります。
Macでは、Rubyをインストールする方法として、rbenvやRVMのようなRubyのバージョン管理ツールを使うことが一般的
だったりします。
しかし、これらのツールはWindowsには対応していません(対応させるにはWindows内にUNIXライクな環境を構築するためのCygwinなどを使います)。ただ、今回はあくまでもSassを使うだけなので、Windows用のインストーラーを使ってRubyをインストールすることにしました。
RubyをWindowsにインストール
WindowsマシンにRubyをインストールするには、Rubyの公式サイトでも案内されている「RubyInstaller」を使います。
以下のサイトより「RubyInstaller」をダウンロードします。
RubyInstallerをダウンロードしたら、インストーラーを起動します。「実行」ボタンを押すと、インストールが開始しますので、手順に従って進めていきます。
インストールの途中で、以下のような「インストール先とオプションの指定」画面が出てきます。「ruby の実行ファイルへ環境変数 PATH を設定する」と「.rb と.rbw ファイルを Ruby に関連づける」にチェックを入れて(下の画像は、チェックを入れてキャプチャー取るの忘れてます…)、「インストール」ボタンを押します。
Rubyのインストールが完了したら、Windowsの[スタート]メニューの「すべてのプログラム」のところに表示されます。
コマンドプロンプト上で確認する場合は、コマンドプロンプト上で[ruby -v]コマンドを実行します。バージョンが表示されれば、インストール成功です。
Sassをインストールする準備(gemの設定)
Rubyをインストールすると、RubyGems(gem)というNode.jsでいうnpmのようなパッケージ(ライブラリ)が使えるようになります。gemは[gem]コマンドでインストールします。Sassも[gem]コマンドでインストールします。[gem]コマンドを使えるようにしていきます。
gemの確認と設定
gemはRubyをインストールすると使えるようになります。念のためコマンドプロンプトを開いて、[gem -v]コマンドを実行し、gemがインストールされているか確認します。バージョンが表示されれば、インストール成功です。
日本語を使うとエンコーディングの問題でエラーが出るので、あらかじめ環境変数LANGの指定を「UTF-8」に変更しておきます。
gemのアップデート
[gem update ––system]コマンドで、gemを最新の状態にアップデートします。
Proxy認証の必要な環境だとエラーとなり、gemのアップデートができません。
Proxy認証の必要な環境の場合は、以下のようにProxyの設定を行います。
Proxyの設定をしたら、再度[gem update ––system]コマンドで、gemを最新の状態にアップデートします。
アップデートが終わったら、念のため[gem -v]コマンドで、バージョンを確認します。
SassをWindowsにインストール
gemが最新の状態になったら、早速Sassをインストールしていきます。
Sassのインストール
[gem install sass]コマンドをコマンドプロンプト上で実行して、Sassをインストールします。
インストールはサクッと終わると思います。インストールが終わったら、念のため[sass -v]コマンドで、Sassがインストールされているか確認します。バージョンが表示されれば、インストール成功です。
Sassのアップデート
念のため、[gem update sass]コマンドを実行して、インストールしたSassを最新の状態にしておきます。自分の場合は、すでに最新版となっていました。
再度[sass -v]コマンドで、バージョンを確認します。
SassをCSSに変換
これで、Sassを使う準備は整いました。あとは、好きなエディタで好きなようにSassを書いていきましょう。Sassの書き方や仕様などは以下を参考にしてください。
sassコマンドでcssファイルにコンパイル
Sassを書いたら、cssとして使うためにコンパイルが必要です。一番簡単な方法として[sass]コマンドを使う方法を紹介しておきます。sass/scssファイルのあるフォルダに移動して、sass/scssファイルの後に出力したいcssファイルを「:」でつなげて[sass]コマンドを実行します。
ただ、これだと毎回コマンドを打つ必要があり面倒です。––watchオプションをつけて実行すると、ファイルの状態を監視して、自動でコマンドを実行してくれるようになります。
sassコマンドの詳細については以下のサイトを参照してください。
とりあえず一番使うであろうscssファイルのコンパイル時に、圧縮した状態でcssファイルを吐き出すコマンドを紹介しておきます。
まとめ
以上でWindows上でもSassが使えるようになりました。MacでrbenvやRVMを使って環境を整えるのと比べたらだいぶ楽ではないでしょうか。PostCSSの時代が来ていると言われていますが、まだまだフロントエンドの開発においてcssをSassで書くことも多いかと思います。普段の開発はMacがメインであったとしても、Windowsでも使えるようにしておくと何かと便利になるのではないかと思います。
Sassはcssの設計手法の一つであるBEMを書くためにあると言ってもいいくらい、Sassを使うとBEMが簡単に書けるようになっています。自分の場合は、Sassを使うようになってからBEMで書くようになりました。すごくおすすめなので、当ブログの以下の記事を紹介しておきます。
Sassの仕様や書き方などは上記で紹介したサイトや以下の書籍などを参考にしてもらえたら良いと思います。
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